初心者のための住宅ローンの基礎知識をご案内。今回は「親子で同居するならリレーローンの活用も」です。
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二世帯同居を前提にマイホームを買うときには、親子が債務を引き継ぐ親子リレーローンを利用することで、当面の負担の軽減を図ることもできます。
住宅ローンには金融機関ごとに年齢の制約があります。完済時の年齢が満80歳まで、75歳までといった規定があるのです。
満80歳までの場合、現在55歳の人であれば最長でも24年返済のローンしか組めないことになります。親が24年、4000万円のローンを組んで二世帯同居の二戸建てを買う場合、全期間固定金利型のフラット35を1.81%の金利で利用したとしても、毎月の返済額は17万円台に達します。
返済負担率25%を安全ラインの上限とすれば、823万円ほどの年収が必要になります。
そこで子どもが債務を引き継ぐことを前提に親子リレーローンにすれば、利用できる返済期間を最長の35年返済まで延長することができるのです。その際の条件としては、金融機関によって若干の違いはありますが、おおむね、
1.子どもが連帯債務者となること
2.後継者にも安定した収入があること
3.購入した住まいに同居すること、または同居が確実であること(フラット35は同居条件はなし)
などが挙げられます。これによって4000万円のローンを35年返済にできれば、毎月の返済額は13万円弱に減少します。これなら親に618万円の年収があれば返済負担率を25%以下に抑えることができます。
また、親の年収が比較的少ないために、金融機関の収入基準にひっかかってしまう場合には、子どもの収入を合算して収入基準をクリアすることもできます。
さまざまな点で親子リレーローンのメリットがあるわけです。
もちろん連帯債務者になりますから、親子でローン控除の適用を受けることも可能になります。
(続く)